コラムvol.11
「足関節捻挫」について
かちがわ接骨院に来院されます患者様の中には、幅広い年齢層のスポーツ中や日常生活の中で足関節を捻挫してしまったことで来院される方が多くみえます。今回は、「足関節捻挫」について原因や症状、治療法などについてお話させて頂きます。
足関節捻挫とは、足首の関節を支えている靭帯や関節包が損傷することをいいます。スポーツ中や日常生活の中での歩行中に、足関節を内側もしくは外側に捻ることで起こります。足関節捻挫のほとんどは人体の構造上内側に捻って受傷することが多く、外果（外くるぶし）尖端の前方に位置する前距腓靭帯に損傷が起こることが多く、くるぶし周辺が腫れている場合や、圧痛が強い場合には捻挫の可能性が疑われます。
足関節捻挫には、靭帯が引き伸ばされる程度の一度損傷、靭帯が部分断裂してしまう二度損傷、靭帯が完全断裂してしまう三度損傷に分類され、重症度により治療法や治癒までの期間も変わってきます。
足関節には、前距腓靭帯・踵腓靭帯・後距腓靭帯の総称である外側靭帯のほか、内側の三角靭帯や、前方の前脛腓靭帯、後方の後脛腓靭帯といった靭帯があります。足関節を捻った方向や、受傷時の外力の大きさによって、損傷が起こりやすい靭帯の種類は異なります。
＊足関節捻挫の原因
足関節捻挫の多くは、内側に捻った際に外力が加わり、足関節を安定化させている靭帯に過度の負荷が加わって損傷します。これを「足関節内反捻挫」といいます。特に外果（外くるぶし）尖端の前方に位置する前距腓靭帯が損傷することが多いとされています。サッカーやバスケットボールなど、スポーツ活動中に起こる「スポーツ外傷」の1つとして知られています。また、足関節捻挫はスポーツ活動中のほか、段差の昇降時に足関節を捻るなど、日常生活の中でも起こります。子供の足関節捻挫は、遊んでいる時にくぼみに足をとられたり、他の子供の足に乗ってしまったりすることで起こることがあり、症状の度合いによっては剥離骨折を伴うこともあります。
＊足関節捻挫の症状
足関節を内側に捻り、前距腓靭帯をはじめとする外果（外くるぶし）周辺の靭帯を損傷した場合、外果（外くるぶし）尖端の前や下の部分に腫れや痛みを生じることがあります。痛みの種類や程度は様々で、安静にしていても痛む場合、動かすと痛い場合、外果（外くるぶし）周辺を圧迫すると痛みを生じる場合があります。
また、損傷部位に熱感や皮下出血が生じることもあります。このような症状が現れており捻挫が疑われる場合は、応急処置を行い医療機関へ受診しましょう。なお、受傷時の状況や程度、損傷した靭帯によっては、痛みを感じにくいこともあります。
＊足関節捻挫の治療
かちがわ接骨院では、問診時にて症状の確認や様々な徒手検査をさせて頂いたうえで施術を施します。
足関節捻挫による痛みの施術を行う際、「RICE処置」と呼ばれる応急処置を行います。RICE処置とは、Rest（安静）Ice（冷却）Compression（圧迫）Elevation（挙上・高くあげること）の頭文字をとった名称です。
診断時には、受傷時の状況や足関節を捻った方向など、患者さんに問診させていただき、圧痛や腫れの有無、徒手的に靭帯の緩みの程度などを確認します。また、骨折していないかどうかを確認するために、必要に応じてレントゲン検査が行われることもあります。患部の炎症反応などの確認を行い、痛みを感じる周辺への施術（物理療法、徒手療法など）を行います。また、症状により患部への負担を軽減させるためにテーピング、包帯を施します。スポーツに復帰していく場合、日常生活に支障がない程度に回復したといっても、いきなり元のレベルのスポーツに戻ろうとするとその過程で、またケガをする危険があります。このようなスポーツ復帰過程での問題を予防するためには、基本的な体の動かし方などブランクの間に低下した運動機能を再び獲得していくためのリハビリが重要になってきます。
違和感や痛みを我慢しながら競技を続けていらっしゃる方や、復帰するためのリハビリ方法がわからないということがございましたら、かちがわ接骨院までご相談くださいませ。
