コラムvol.10
「肉離れ」について
かちがわ接骨院には、スポーツ中もしくは私生活の中で「肉離れ」を起こし来院される方がいらっしゃいます。今回は主に下肢の「肉離れ」の原因や症状、治療法などについてお話させて頂きます。
肉離れとは、スポーツや日常生活の中で局所的に強い力がかかることなどが原因で、筋肉が部分的に断裂することを言います。医学的には「筋挫傷」と呼ばれます。肉離れは、筋肉の強い収縮とともに、逆に強く引き伸ばされるような方向の力が加わった時に起きやすいと考えられます。
具体的には、急な走り出しや止まる時、ジャンプして着地した時などのタイミングで多発します。筋肉疲労の蓄積、加齢、ウォーミングアップ不足などは、肉離れを引き起こす要因となります。日頃からストレッチをするなどして、予防を心掛けることが大切です。
肉離れが起きると、その瞬間に『ブチッ』や『バチッ』という筋肉の断裂音が聞こえ、直後に負傷した筋肉に強い痛みが出て歩くことが困難になります。(肉離れの際に必ず断裂音が聞こえるわけではありません。)
肉離れを起こした部分を押すと強い痛みがあり、筋肉に対して曲げ伸ばしして収縮運動を起こさせると強い痛みが出てきます。やがては、肉離れを起こした部分の腫れや皮下出血(あざ)が出てきます。損傷の程度によっては見ただけで筋肉の切れた部分が凹んでいるのがわかったり、触ってみると凹んでいる部分がわかることもあります。
起こりやすい部位
肉離れが起こりやすい部位は動作によって異なりますが、ハムストリングス(太ももの裏)や大腿四頭筋(太ももの前面)、内転筋(内もも)、腓腹筋(ふくらはぎ)など、下肢の筋肉に起こることが多いです。
*肉離れの程度(重症度)分類
T度 筋繊維の微小損傷
筋肉や筋膜自体に大きな断裂などはなく、伸ばされた程度の状態。患部を押すと痛みがあります。自力歩行は問題なく可能。
U度 筋繊維の部分断裂
筋肉や筋膜が部分的に断裂し皮下出血が起きている状態。患部を押すと痛みがあり、自力歩行は可能ではあるが、困難なものが多い。
V度 筋繊維の完全断裂
筋肉や筋膜が深く断裂し、外見上でも患部が凹んで見える状態。痛みも非常に強く、自力歩行がほぼ不可能。
かちがわ接骨院では、問診時にて症状の確認や様々な徒手検査をさせて頂いたうえで施術いたします。
肉離れの場合、直ちに応急処置を行います。
応急処置にはRICE処置と呼ばれる方法安静(Rest)、冷却(Icing)、圧迫(Compression)、挙上(Elevation)があり、損傷部位の障害を最小限にして早期の社会復帰につなげることができます。
肉離れに対しての施術を行う際、痛みの箇所、どのような動作時に痛みが現れるのか、患部の炎症反応などの確認を行い、炎症反応がみられたら患部にアイシングを施し、損傷部位の周辺筋肉(ハムストリングス、大腿四頭筋、内転筋、腓腹筋など)への施術(物理療法、徒手療法など)を行います。
また、症状や患者様の状況によっては患部へのテーピングを施します。
但し、完全断裂の疑いのある患者様に対しては、病院での治療が必要となる為、医療機関を紹介させて頂きます。
患部を押した時の痛みや伸ばした時の痛みの改善を十分に確認しながら、無理をせず段階的に可動域回復訓練のストレッチや、弱った筋力の回復トレーニングを加えていきます。 スポーツ復帰においては、患部のストレッチ痛がなくなり、伸ばされた時の筋肉の張り感が健側(痛めていない側)と同じ感覚になってから順序立てて練習を再開します。
違和感や痛みを我慢していらっしゃる方や、ストレッチ方法がわからないという方、かちがわ接骨院までお気軽にご相談くださいませ。