コラムvol.05
交通事故後の症状について
不運にも交通事故により受傷され、お身体の不調に悩まされている方に少しでも症状の改善にお役立ていただけるよう、今回は「症状」についてのお話をさせていただきます。
交通事故による受傷には、衝突時の衝撃度やお車での受傷の際の座席位置、もちろんスピードなどにより様々ではありますが、かちがわ接骨院にご来院される患者様で一番多い症状が頸部損傷、即ち「むちうち症」です。
むちうち症とは「交通外傷などの際に、頸部に加速減速のメカニズムによって過大な負荷がかかった状態」と定義されています。
「加速減速のメカニズムによって過大な負荷」とは、頸部に生じる過伸展・過屈曲のことを指します。
一般的には事故による衝撃で頸部が鞭のようにしなる事からこのように言われております。
『むちうち症及び後遺症の分類』
*頸椎捻挫型
頸部の靭帯や筋の損傷で患部に痛みやコリがみられます。
*神経根症状型
頸椎から出る神経に圧迫や負荷がかかることにより、頚部の痛みや頭痛、上肢の痺れやだるさ、筋力低下などがみられます。
*バレ・リュー症候群型
バレ・リュー症候群とは事故の衝撃により、交感神経(自律神経)を痛めることで現れる症状です。
難聴や耳鳴り、めまい、吐き気、頭痛などが代表的です。
*脊髄症状型
脊髄自体を損傷した最も重症な症状で、下肢の痺れや歩行障害など一般的な生活が困難となる場合もあります。
*脳脊髄液減少型
脳髄液が漏れ、痛みや倦怠感・めまいなどがあり、自律神経の乱れや五感に対しても症状が現れます。
これらの症状は、約3分の1が受傷直後、3分の1が6時間以内、残りは2〜3日以内に現れます。
事故直後に症状が出ている場合、生命への危険もありますので即救急車を手配し(てもらい)検査を受けてください。
また、事故直後には痛みなどの症状がなくても時間の経過とともに症状が出てくることがあります。
その時は躊躇せず病院で受診してください。
『受傷からの時間経過と症状の変化』
*急性期(受傷〜1ヶ月)
交通事故受傷直後のむちうち症の症状は、すぐに出てこないことがあります。
激しい運動や、同じ姿勢を続けることは避け、できる限り頸部を安静に保ちましょう。
少しずつ頸部の痛みや違和感、頭痛、頭重、倦怠感などが強くなることがありますが、交通事故後2週間前後までには、大体の症状は出尽くします。
*亜急性期(受傷後1ヶ月〜2ヶ月)
むちうち症は、良くなったと思ったら、症状が多少強く出て、またしばらく経つと痛みが弱まるといったように、回復していきます。
患部は冷やさず、温めることを心掛け、痛みや痺れ、違和感が弱まってきたら徐々にストレッチを開始してみて下さい。
*慢性期(受傷後3ヶ月〜)
なかなか症状が改善されず、気持ち的にも大変になってくる時期です。慢性化の原因はいろいろあり、それを取り除いていかないと長期化してしまいます。
多少症状が停滞していると思えても、症状がきちんと改善しきるまで治療に専念しましょう。
むち打ち症の症状は、天気による気圧の変化や気温などによって、1日1日変化があります。
後遺症で悩まされないように、ご自分だけで判断をせず、専門の先生と相談しながら、症状がきちんと改善しきるまで治療に専念しましょう。
交通事故後のお身体の痛みなどでお悩みの方は、かちがわ接骨院までご相談下さい。