コラムvol.08
「シンスプリント」について
かちがわ接骨院に来院されます患者様の中には、スポーツ中にお身体を負傷して来院される方が多くみえます。また、成長期のスポーツをされるお子様で、「シンスプリント」及び「オスグッド」での来院も多くみられます。
今回は、その中でも「シンスプリント」について原因や症状、治療法などについてお話させて頂きます。
「シンスプリント」とは、脛骨の周辺にある骨膜が炎症を起こすスポーツ障害のことを指します。別名は「脛骨過労性骨膜炎」とも呼ばれています。運動時や運動後に脛骨内側の中央から下方1/3にかけて、ズキズキとした痛みが生じます。
「使いすぎ症候群(オーバーユース)」の1つで、走る・飛ぶなどの激しい運動を繰り返し行っていると発症しやすいと言われています。中・長距離ランナーやサッカー、バスケットボール、バレーボール選手に多くみられ、特にシーズンの初めの方や新人選手の急激なハードトレーニングの際に発症しやすくなります。
走る距離や負荷を減らすことで症状緩和に向かう場合もありますが、完治する前に練習を再開すると再発を繰り返すケースが多いです。症状が悪化してくると安静時にも痛みが出るようになるので、原因となる要因を取り除くことが大切です。
シンスプリント発生のメカニズムは諸説あり、かちがわ接骨院にご来院されます患者様の主な発生要因としては、次のようなものが挙げられます。
*内的要因
オーバートレーニング・足に負担のかかりやすいランニングフォーム・衝撃を受けやすい足の形(扁平足、回内足)・下肢の筋力低下・筋肉の柔軟性低下など
*外的要因
硬いグランドや路面でのトレーニング・かかとがすり減っているシューズやクッションが薄いシューズの使用など
シンスプリントと疲労骨折の違い
シンスプリントの他にもスポーツに伴って脛骨の内側に痛みを伴うケガの1つに、「疲労骨折」が挙げられます。痛みの場所もよく似ていますが、治療方法が異なってきますので正確な判断が必要となってきます。
シンスプリントの場合、痛みを感じる部分が10センチ程度と長く、約40%は左右の脛骨に症状が出るのが特徴です。一方、疲労骨折の場合は、片方の脛骨のみに発症するケースがほとんどで、5センチ以下の部分で痛みを感じます。
ただし、こうした症状だけで自己判断せず、気になる症状がありましたら、整形外科でMRIやレントゲンなどによる画像検査を受けることをおすすめします。
かちがわ接骨院では、問診時にて症状の確認や様々な徒手検査をさせて頂いたうえで施術を施します。
シンスプリントはスポーツによる過労性障害な為、基本的には「患部を休めること(保存療法)」が治療の中心となります。
シンスプリントによる痛みの施術を行う際、下腿部の痛みの箇所、患部の炎症反応などの確認を行い、炎症反応がみられた際は患部にアイシングを施し、痛みを感じる箇所の周辺筋肉(前・後脛骨筋・腓腹筋・ヒラメ筋など)への施術(物理療法、徒手療法など)を行います。
また、症状により患部への負担を軽減させるためにテーピングを施します。
スポーツ障害である「シンスプリント」の予防にかかせないのが、「ストレッチやアイシング」です。
日頃からの下肢の筋力や柔軟性のトレーニングをしておくことが、発症防止に繋がります。
痛みや腫れを適切に処置し、シンスプリントが起こった要因を理解し、スポーツを行わないと、疲労骨折や何度も再発する可能性があります。
また、中高生などお子さんが発症した場合、骨膜の腫れが悪化して、成長障害や骨の変形などに繋がる恐れもあります。
シンスプリントの治療は、「何が骨膜の炎症を引き起こしたのか」を突き止めることが大切です。
違和感や痛みを我慢しながら競技を続けていらっしゃる方や、ストレッチ方法がわからないということがございましたら、かちがわ接骨院までご相談くださいませ。